本

読み聞かせ(2026年9月4年生)『おばけのケーキ屋さん』『ドン・ウッサ そらをとぶ』

千織庵の読み聞かせ
千織庵

おはようございます、こんにちは、こんばんは。千織庵です。

小学生の親にとっては地獄のようなる長さに感じる子供の夏休みをようやく抜けて(学校と給食の有難みよ…!)、新学期が始まりました。

それと同時に図書ボランティアの活動も再開しましたので、9月に私が選んだ本のご紹介をしたいと思います。

9月はお彼岸とお月見があるなという所に目星を付け、こちらの2冊をチョイス。

  • 『おばけのケーキ屋さん』(SAKAE著、マイクロマガジン社)
  • 『ドン・ウッサ そらをとぶ』(キューライス著、白泉社)

さぁ、それぞれどんな本なのか…詳細へGo!!

『おばけのケーキ屋さん』絵・文 SAKAE

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『おばけのケーキ屋さん』ってこんな感じ

私がこの作品を知ったきっかけは確か、ネットで絵本や児童書の書評をまとめたサイトをのぞいてた時だったと思います。

評価が高かったのと、結末が驚きなのでぜひ一読を,といった文言があって、何だか気になり図書館で借りて読んでみたんですよね。

そしたらまぁ…その通りでしてね。

驚きとは言うものの、王道っちゃ王道、複雑なことなーんもなく。
でもそれ故にグッと心を掴むものが確かにあるなと感じました。

絵も可愛い。

物語の登場人物として、おばけと人間の女の子が出てくるのですが、基本的には白と曲線で構成されていて、マシュマロを想起させるようなデザインなんですよ。
女の子なんて、言ったらゆで卵に棒人間の手足をつけたような感じ(マジで言い方なんとかして)なので、一瞬「ん?これはおばけ?人間?」と考えてしまったくらいなんですが、それはそれで味があって 読み進めていくと可愛らしく見えてくるんだからプロってすげぇ。

娘も表紙を見た瞬間「なにこれ(見た目が)モチモチしてて可愛い!」って叫んでたんで、子どもウケも抜群です。

絵柄の可愛さだけでなく、緊迫するシーンでは見開きで2コマ(計4ページ)使って 息を吞む瞬間を表現していたり、完結後におばけと女の子の何気ない日常のイラストをさらりと入れ込み 読者に追い打ち(!)をかけたりと、私たちの心震わす仕掛けも随所に散りばめられています。

それと個人的には、全編通して透明感あふれる色彩かつセピアトーンに整えられた色味で世界観を表しているのが好みでした。

肝心のストーリーについては、おばけと女の子が出会って日々を過ごしていって…までしかお伝え出来ません。
ただ、この手のストーリー展開がそこまで得意じゃないと思われる方もいそうなので、まずは一度、お近くの図書館で借りて読んでみることをお勧めします!

対象年齢は特に記載はありませんが、私の感覚的には10歳前後くらいからがしっかりと物語の起承転結を理解してくる頃合いだと思うので、3年生辺りからが無難かなと思います。
低学年だとまだ理解度のバラつきが大きいため、これを面白いと思える・思えない子で分かれてしまうかもしれないなと。

物語への理解度は本当に個人差があるので、お子さんの様子を見ながら、大人も楽しみつつ(というか大人の方が刺さる人多いと思う)読んでみてください。

ちなみに、この作品には『おばけのケーキ屋さん ひみつのねがいごと』というスピンオフ的作品もあります。
続編や後日譚といった立ち位置ではなく、仲良くなり始めたおばけと女の子の とある一日を描いた物語なので、本編を読んで気になった方は、ぜひそちらもどうぞ。
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読み聞かせとしての『おばけのケーキ屋さん』

読み聞かせにかかる時間は10~11分程度。

うちの小学校では読み聞かせ用の時間が15分間なので、こちらをメインに据え置いて他に1冊 短めのを選ぶか、思い切ってこれ1冊で終わらせるか…迷ったのですが、ストーリー展開のバランスを考え 短めのものを足すことに。

ネタバレしちゃうとアレなので詳しくは書けないのですが、恐らくこれを読み始めると、中盤くらいから子どもたちがグッと集中してくると思います。
そのままラストまで駆け抜けるので、インターバル要素として軽~い空気感のものを1冊足したのは、読み手と聞き手、お互いの気持ちを緩めるためにも効果的だったのでおススメです(時間はちょっと過ぎちゃいましたが 汗)。

今担当している学年は、娘が在籍している4年生なんですが、この年頃はギャングエイジとも呼ばれていて、いっぱしの茶々を入れてくる子もチラホラいるんですよね(私はそういうの全てOKにしてます。読書は自由でいいのよ)。
けどそういう子たちも、中盤以降しーんとして絵本を見てくれているのが伝わってくるので、子どもたちには物語への吸引力みたいなものが既にちゃんと備わっているんだなと、読み手の私も感慨深いというか…。
感情を揺さぶられる物語には、何者にも抗えない魅力があるのだと再認識させられました。

分かりやすくしっかりとしたストーリーなので、普通に読み進めていくだけで特に問題はないですが、前半のおばけと女の子のやり取りは、各キャラの性格を前面に押し出して楽しくテンポよくやると 後半とのメリハリがつき、ダレる子も少ないと思います。

声の使い分けがお得意なら、始めの女の子はとにかく可愛らしい声(自分のできる範囲で 笑)を出しておくと、中盤からの物語の時間経過にリアリティーが出ていいと思いますよ。

後半は、あまり登場人物の感情に引っ張られすぎないように。
読み手は演者でもありますが、ストーリーテラーでもあります。
そこを忘れて台詞の部分に注力しすぎてしまうと、場をしらけさせたり聞き手の集中力を奪うことにもつながりかねないので(書きながら自分にも言い聞かせてる)…。

家で自分の子供に読み聞かせをする程度でしたら必要ありませんが、教室など大勢の聞き手の前でやる際には、事前に黙読・下読みなどの読み手側の準備はしておいた方が 失敗は防げると思います。

それと、これは読み聞かせのコツとは直接関係ない話なんですけれども、こちらを秋、特に10月に図書館で借りて使おうとする場合には、図書館での予約状況を少し気にしておいた方がいいかも。

どうしても10月はハロウィンのイメージがあって、タイトルにも「おばけ」とあるからか予約が入りやすいように感じてます。
まあみんな考えることは同じよねー。

でもさ、私と同年代ならきっと分かってくれると思うんだけどさ、私らの子供時代にはハロウィンなんてなかったから、こんな一大イベントになるなんて思わなかったよね?
正直、私はクリスマスの方がワクワクするんですが、それは子どものころの刷り込みなんですかねぇ。
ハロウィンありきで育った人たちには、私にとってのクリスマスみたいに楽しみな行事なんだろうなと、娘を見ていて思います。

とは言え私も、ハロウィンの飾りとかグッズには弱くて、つい手に取ってしまうんですけどね。

『ドン・ウッサ そらをとぶ』作・絵 キューライス

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『ドン・ウッサ そらをとぶ』ってこんな感じ

前回の読み聞かせブログでちらりとお話させていただいていた、キューライスさんの「ドン・ウッサ」シリーズの1冊目(2026年9月現在、こちらを含め3冊刊行されています)。

これねぇ、もうほんっとオモカワです。大好き。
ただ面白い、可愛いだけじゃなく、師弟愛とか哀愁とか、結構複雑な感情も落とし込んでいるのがまた素晴らしい。

ウサギの大親分であるドン・ウッサが、3羽の子分と共に自分の夢や希望を叶えていく…というのがこのシリーズに共通する大筋なんですが、どの本も一筋縄ではいかない展開になっていて、その奮闘する様に思わず吹き出したりキュンとしたり応援したくなったり…。

今回の絵本は、そのタイトル通り、ドン・ウッサが空を飛ぶことを夢想するところから物語がスタートします。

ドン・ウッサは常に3羽の子分を従えていて、その子たちがめちゃくちゃ親分想いなんですよ。
だから「親分のためなら!」の一念でその夢を叶えようと奔走するわけです。
でもそのやり方が存外ハードだったりする(笑)。

だもんで毎回ボロボロになるんですが、ドン・ウッサは諦めないんですねぇ。
諦めない…そう、諦めないんだけど、不屈のはずの闘志が枯渇しそうになる瞬間もちゃんと描いてくれてて、そこが非常に人間味あふれていて良いんですよ。

親分を支える3羽の子分も、実はとても能力や技術は高くて、ただそれが 思ってたんと違う形で発揮されてしまうが故にいつも親分がえらい目に遭ってしまうという。
そしてそれが自分たちの企画や提案のミスだとは微塵も思わず、やってダメならハイ次!と 親分を挑戦への道へ邁進させようとするんですね。
で、子分への信頼度爆高な親分も、たまに怯む姿勢は見せつつもそれに乗っかっていくと。

この一連の過程で、誰一人チャレンジしたことを後悔してないんですよ。それがすごいなって。

いや正確には「表立って」後悔してない、かもしれないんですが(親分がチャレンジ後に哀愁漂う背中を見せることがあるので)、少なくとも後悔を吐露するシーンは皆無。
それが、この絵本のカラリとした笑いや次の挑戦へのワクワク感に見事に繋がっていると個人的には思えます。

そしてそれって、生きてく上で割と大事なマインドなんじゃね?とも思ったりして。

生きてたら、どんなことでもトライ&エラーの繰り返し。
失敗して へこんでも、「次はうまくいきますから!」って励まされて、素直に「うん、がんばる」って気持ちを切り替えていく。
そうやって何事も上手になったり成功したりするわけですもんね。

こんなに可愛らしい見た目で自己啓発な側面もあるだなんて…!(そう思ってんの多分私だけだわ)

この本は老若男女問わないですね。
保育・幼稚園児でもお話好きな子は全然いけるし、小学生の高学年でも笑ってくれると思います。
ほっこり、クスりとしたい大人にも向いているので、気楽な感じで手に取ってみてください!

読み聞かせとしての『ドン・ウッサ そらをとぶ』

読み聞かせにかかる時間は7~8分程度。

意外と読みでがあるので、メインに据え置くことも可能です。

前回ご紹介した『シカしかいない』と違ってちゃんと(←すんません…)ストーリーがあるので、それに乗っかっていけば自然に面白さも伝わると思います。

普通の絵本と違って、1頁に2・3シーン描かれている(マンガのコマ割りを想像してもらえば分かりやすいと思います)ことも多いので、広い教室で読み聞かせをする場合は前に来てもらうなり何なりの策が必要かと思いますが、絵本としては標準のサイズ感なので、そこまで神経質にならなくても良さそうです。

読み方のコツ…というほどでもないんですが、私は地の文を歌のお姉さん風に明るくテンポよく進めて、ドンは低めにゆっくり、動じない感じを出しながらやりました。
そうすることで、ナレーション部分でカラッとした物語の持ち味を出しつつ、親分のギャップ萌えを演出できるかなって。
動じなそうな声質だからこそ効いてくる、子分が提示する案に「だいじょうぶ?」と確認する親分の情けなさで笑いを誘えればなと思っての作戦でしたが、割にうまくいったんでご参考までに(笑)。

まとめ

今回の記事、出だしが夏休み終わって とかって書いてあるのに、書き終わったの10月だもんだから何だかちぐはぐなこと書いてるところがありますね…。

本当は9月中にアップしようと思ってたんですが、この2冊での読み聞かせのターン(4年生が3クラスあり、各クラスに一回行ったら1ターン)が10月の1週目までかかっていたのと、自身のメルカリの出品・発送に手こずっていたため こんな時期になってしまいました。
定期的にアップしてるブロガーさんたちってすごいな…。

次回の読み聞かせブログは、10月後半~11月前半までかけて1ターンする関係で、10・11月の二ヶ月分として11月中にアップする予定でおります。

読み聞かせ以外の記事もどんどんあげていこう。


だいぶ朝晩が冷え込むようになってきましたね。

私は秋が一番好きな季節なんですが、非常に残念ながら花粉症もひどくなる時期でして。
先日病院で薬をもらって落ち着いてきたところです。

皆さんはこの秋、何かご予定などありますか?

身体も心も暖かくして、深まる秋を共に堪能していきましょう!


それでは、今日はこの辺で。

ちおりえらびが少しでも あなたえらびの参考になりましたら幸いです。

また次の記事でお会いしましょう!

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千織庵 (ちおりあん)
千織庵 (ちおりあん)
50代主婦の気ままな「ものえらび」「ことえらび」を綴っていきます。
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